講座紹介

主任教授ご挨拶

順天堂大学医学部 精神医学講座(メンタルクリニック)主任教授 加藤 忠史

 順天堂大学医学部精神医学講座は、6つの附属病院(本院、越谷病院、江東高齢者医療センター、浦安病院、練馬病院、静岡病院)にメンタルクリニックを持ち、教授6名を含め、50名近くのスタッフを擁する、日本最大級の精神医学講座であり、大学病院精神科の中でも日本最大規模の数の患者さんの診療を行っております。

 当講座は、1950年(昭和25年)に、後に学校法人順天堂第四代理事長(第七代堂主)を務められた懸田克躬主任教授により開講されました。第二代飯塚禮二主任教授、第三代井上令一主任教授、第四代新井平伊主任教授を経て、2020年4月に、第五代主任教授として気分障害を専門とする加藤忠史が着任しました。脳波と精神分析がご専門であった懸田教授、脳波がご専門の井上令一教授、認知症がご専門の飯塚教授・新井教授という、順天堂大学精神医学講座の伝統に、気分障害の臨床・研究という新たな要素が加わることになりました。

主任教授 加藤 忠史

 当講座では、以下の3つのミッションを掲げています。

1. 世界標準の精神医学的診断・治療を提供する

2. 社会に生涯貢献できる精神科医、精神医学を理解し活用できる医師を育てる

3. 未来の精神医学を創る

 臨床面では、統合失調症、気分障害、ストレス関連障害、睡眠障害、認知症、発達障害、摂食障害、依存症など、あらゆる年代の幅広い精神疾患に対応しております。また、気分障害センターにおいて、双極性障害やうつ病などの気分障害の患者さんのリカバリーに貢献すべく、診療を行っております。

 当講座では、学部学生の教育、初期研修医の研修に加え、順天堂医院と越谷病院に、2つの精神科専門研修プログラムを持ち、多くの後期研修医を受け入れております。6病院を擁し、歴史ある当講座の特徴を活かし、手厚い指導体制で研修を行っています。また、多くの関連病院の協力を得て、非常勤の形で、大学病院では経験できない臨床経験を積ませていただいております。

 本講座には多くのスタッフがおり、周産期精神医学、脳神経内科との連携研究、うつ病のバイオマーカー研究、難治性統合失調症に対するクロザピン療法の研究、睡眠研究、認知症の生物学的研究、せん妄予防の研究、痛みの神経科学的研究、統合失調症や気分障害などの脳画像研究、小児思春期精神医学に関する研究、職域におけるメンタルヘルスなど、さまざまな研究が行われています。双極性障害については、気分障害分子病態学講座と連携し、先端技術を用いた分子生物学的研究を進めております。

 また、当講座では、一人一人が自らのモチベーションで無理なく仕事ができる環境作りを目指しており、妊娠・出産を含むさまざまなライフイベントやハンディキャップなどがあってものびのびと働けるようサポートしていきたいと思っております。

 これらの臨床、教育、研究を通して、精神疾患の患者さんのQOL向上を目指して参りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

略歴

1988年東京大学医学部医学科卒業。東京大学医学部附属病院で研修後、滋賀医科大学精神科助手、アイオワ大学精神科(文部省在外研究員)、東京大学医学部精神神経科講師、理化学研究所脳神経科学研究センター精神疾患動態研究チーム・チームリーダーを経て、2020年4月より順天堂大学医学部精神医学講座主任教授。同年9月より順天堂大学気分障害センターセンター長。

 

資格

博士(医学)

精神保健指定医

日本精神神経学会精神科専門医

日本精神神経学会精神科指導医

 

受賞歴

  • 1995年 日本生物学的精神医学会学術賞受賞

  • 1998年 CINP(国際神経精神薬理学会) Rafaelson Award受賞

  • 2014年 ブレインサイエンス振興財団 塚原仲晃記念賞受賞

  • 2017年 Brain and Behavior Research Foundation Colvin Prize受賞

  • 2019年 国際双極性障害学会モーゲンス・スコウ賞受賞

  • 2021年 アジア神経精神薬理学会ルンドベック科学賞受賞

 

主な所属学会

  • 日本精神神経学会(代議員2021~)

  • 日本うつ病学会(理事2012~、双極性障害委員会委員長2014~)

  • 日本生物学的精神医学会(理事2013~2017, 2019~、理事長2021~)

  • 日本神経科学会(理事2011~2016, 2019~、2020年~副会長)

  • 日本神経精神薬理学会(理事2012~2016)

  • 日本人類遺伝学会

  • Collegium Internationale Neuro-Psychopharmacologium (CINP)(Councilor 2006-2008)

  • International Society of Bipolar Disorder(Councilor 2005-2007、2011-2013)

  • International Society of Psychiatric Genetics

 

主な学術雑誌の編集委員 

  • Psychiatry and Clinical Neuroscience (Editor-in-Chief)

  • Neuroscience Research (Section Editor)

  • Molecular Psychiatry (Editorial Board Member)

  • Journal of Affective Disorders (Editorial Board Member)

  • Bipolar Disorders (Editorial Board Member)

 

主な著書

  • 『名医』はどこにいる? よい精神科主治医にめぐりあうために(日本評論社、2020年)

  • 双極性障害 第3版 病態の理解から治療戦略まで(医学書院、2019年)

  • 双極性障害 第2版―双極症Ⅰ型・Ⅱ型への対処と治療(ちくま新書、2019年)

  • 臨床脳科学~心から見た脳(岩崎学術出版、2018年)

  • うつ病治療の基礎知識(筑摩選書、2014年)

  • 岐路に立つ精神医学(勁草書房、2013年)

 

論文

https://publons.com/researcher/1237850/tadafumi-kato/publications/